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椅子の歴史。

デザイン

 

 

イス(椅子)。

 

身体をある”面”に預け、くつろぐ......という発想は原始時代からあったと思うのですが、

 

「椅子」のフォルムは、どのようにして生み出されたのでしょうか。

 

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 ↑こーゆーやつ

 

それを19世紀から遡っていくことにしましょう。

 

150年前。始めてイスの大量生産が可能になる。

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引用:MUJI×THONET NO.14

写真は、ドイツの家具メーカー”トーネット”が1859年に発表したNo.14という椅子です。

これが椅子の原型を作り上げたのです。

 

そもそも、No.14が出る前、椅子は「注文する」モノでした。

そういうのは贅沢品なので、手間がかかったんですね。

羽毛を詰めたり、背もたれに装飾をつけたり、凝った模様を入れたり・・・

 

 

 No.14はその手間を大幅にカットしました。

6個の木のパーツ+10個のネジで組み立てられたんです。

この簡素な構造が、椅子の大量生産・低価格化を可能にしたわけですね。

 

 

それ以降、椅子は庶民の生活用品へと変わっていったのです。

まさにNo.14があったからこそ今の椅子がある。と言えましょう。

 

 

90年前。始めてパイプ椅子が登場する。

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引用:Knoll  Wassily Chair  1925

 

ワシリーチェア。

 

ハンガリーの建築家マルセル・ブロイヤーは、近代デザインの先駆者として家具・建築など様々な分野で活躍しました。

マルセル・ブロイヤー - Wikipedia

 

そんなブロイヤーが1925年に発表した、「ワシリーチェア」。

 

椅子に曲げた金属を使うなんて、当時はあまりにもぶっ飛んだ発想でした。

そもそも椅子って木製が常識でしたからね。(No.14以来)

 

しかし、彼は自転車のサドルにヒントを得て、デザインしたのです。

また、自転車の工具を使えば簡単に作れることから、

この「ワシリーチェア」は大量生産にも向いていたのです。

 

これ、90年前の椅子ですよ。

僕、これが今年の新モデルと言われても全然納得する自信があります。

 

60年前。プラスチック椅子が発明される。

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引用:【送料無料】チャールズ&レイ・イームズ DSRシェルチェア

 

1950年。

アメリカのデザイナー・建築家チャールズ&レイ・イームズは、

世界で初めてのプラスチック椅子”DSR”を世に送り出しました。

 

この椅子に使われたFRPというプラスチックは、低価格かつ成型が容易な素材でした。

 その機能美と価格の安さから、DSRは世界で最も人気のある椅子となりました。

 

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イームズ夫妻は、プラスチックやワイヤーでモノを作る・・・

つまり大量生産が可能な素材の活用を追求しました。

 

このプラスチック椅子”DSR"は、

チャールズ&レイ・イームズ最高の作品として、現在まで何度も再生産されています。

チャールズ・イームズ - Wikipedia

 

空港とか駅にも、イームズの椅子が使われてますよね。

 

 

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引用:鹿児島空港の椅子 | Clunky Design

 

椅子のカタチは、150年前から変わっていない。

 ここまでざっと椅子も歴史を振り返りましたが、

結局「座」と「脚」がある椅子のフォルムは、150年前から変わっていないんですね。

 

正直、「14番目の椅子」から先、デザイン的に進化してないなあ....

というのが、僕の感想です。

 

 

それでも、デザイナーは個性的な椅子を作ろうとした。

しかし、マンネリ化した椅子業界に黙っていられないのが

デザイナーの性(サガ)です。

 

例えば、建築家エーロ・サーリネン氏の

チューリップチェア。

 

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チューリップアームチェア/TulipArmChairエーロ・サーリネン

  これが登場したのは1956年ですが、

有機的なフォルムが60年前の人が描いた「未来」を暗示していますよね。

 

 

 

そして、チャールズ・レニー・マッキントシュの

ヒルハウス。

 

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 チャールズレニーマッキントッシュ(CharlesRennieMackintosh) / ヒルハウスチェア [スティールライン社イタリア製] | ricasa(リカーサ)

 おしゃれな家とかによくある「あの」椅子ですね。

でも、これが登場したのは1903年

100年以上前からこんなカッチョいい椅子が存在してたとは、ビックリですわ・・・

 

 

 

1918年、レッドブルーチェア。

 

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Cassina (カッシーナ) 635 RED AND BLUE レッドアンドブルー ラウンジチェア W655xD835xH880 | カッシーナ・イクスシー オンラインストア

 椅子を「赤」「青」で塗りたくる発想はいかに・・・。

しかしこの幾何学的なデザインは見ていて楽しいし、

自分の部屋に欲しいですね、この椅子。50万円ぐらいするけど(笑)

 

 

結論。椅子の歴史は深い。

”No.14”以降、そのフォルムに大きな進化はなかった椅子。

 

それでもデザイナーたちが、それを打ち砕こうと

個性的なデザインを次々と編み出した歴史を知ることができました。

 

暇だな~~~あっそういえば椅子ってどうしてできたんだろう

 

で調べてみたら、

まさかこんな複雑な背景を持っていたとは、夢にも思ってなかったです・・・